【オランダハウス日記】そのひとことが……

2018.11.25

ここオランダハウスは肥前さが幕末維新博覧会のパビリオンの中で唯一、無料の館です。好きな時にふらりと立ち寄られたり、何度でも来られたり、「佐賀の街中のサロン」的な雰囲気もあります。
この連休中は男性のグループ、ご年配の男性のお客様も一人で見に来て下さいました。
ギャラリーでご案内のため声をかけたオランダ人インターン生のブライアンさんに、あるご年配の男性が、
「なぜここにいると」と聞かれました。
「インターンです」とブライアンが答えると、

「学生さん?」

「はい、東京の上智大学で勉強して佐賀にきました」

「ふーん」

とその方はしばし黙られて、

 

「福岡のほうがよかろうにねえ」

 

と言われました。

 

ブライアンさんはその意味がよくわからず、黙って立っています。その方は、展示室の中に歩いていきながら、そばのテーブルにいた私に向かって、

 

「こんな若い人が佐賀にわざわざ来なくても、福岡のほうがもっと楽しかろうと思うけど、佐賀に来てくれてありがとうね」と言われました。

 

方言まじりの言葉を、ブライアンさんは聞き取れない様子でしたので、私が英語で言いました、

「ブライアンさん、このお客さんはあなたに感謝してるって言ってるのよ」
「感謝?どうして」
「福岡みたいな町のほうがもっと楽しいところもあるだろうに、佐賀に来てもらってありがとうって」

 

ふだんは理論家で、なにごともヨーロッパ人らしくすぱっと明快に言葉でいう性質のブライアンさんが、ぐっと言葉に詰まりました。
そして、そのお客さんに向かって大きな声で言いました。

 

「いいえ、ようこそ!! オランダハウスに」

 

ありがとうございます。私たちの仲間にお心遣いいただきまして☆

 

(オランダハウス広報・樋渡優子 Text by yuko hiwatari)

2018.3.17 - 2019.1.14
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